2014年11月30日、東京都表参道にある東京ウィメンズプラザのホールで開催された「ひきこもりUX会議」。8人のプレゼンターを一人ひとつの記事で紹介し、多くの方にインタビューもさせていただきました。連載記事の第2弾は、丸山康彦さんです。
※イベントの様子については、こちらの記事をご参照ください。

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2.丸山康彦さん(ヒューマン・スタジオ(藤沢市)代表/湘南ユースファクトリー代表理事)

登壇者の中では最年長となる丸山さん。「自分はアナログ世代なので……」と話し、スクリーンではなくレジュメを使っての登壇に。親御さん世代の方にはこちらの方がしっくりくるのか、場の空気が和みます。
丸山さんは「ひきこもり生活そのものの質を上げることが重要だ」とする「ひきこもりQOL(クオリティ・オブ・ライフ)」を主張しました。「外に出るために」「他人と話すために」という発想の支援では「当事者の心を変えさせる」ことが目的になります。しかし、それでは当事者の生活そのものにノータッチとなってしまいます。そこで丸山さんは「ひきこもり生活の質を上げる」ことを提案します。
ひきこもり生活を送る人には、外に出られないために様々な悩みを抱えます。髪を切りに行けず、頭がボサボサになる。歯医者に行けず、虫歯を放置したまま。ゲームをプレーするも自己嫌悪に陥り、楽しめることなくゲームを続けてしまう……。今の生活に活力がないままでは、外に出るための意欲もなかなか高まっていきません。そこで、髪の毛のカットや歯の治療を受けたい当事者には出張サービスを行い、ひとりでゲームをしている当事者には、ゲーマー同士で交流して心の底から楽しんでもらう。一見逆説するようですが、当事者からすると理にかなう方策に感じられました。

1.初めての「ひきこもりUX会議」の手応えはいかがでしたか?

会場のセッションが盛り上がっていたのが印象的でした。プログラムや恩田さんの進行が良かったからでしょう。今回、私たちプレゼンターは各々持論を述べたに過ぎないので“お仲間”には真新しさを感じさせなかったと思いますが、それ以外の方の反応は私が知るかぎり上々でした。私たちの持論が知られていなかったことがうかがわれ、開催した意義は大きかったと感じました。

2.第2回「ひきこもりUX会議」がもし開かれるとしたら、どういったものにしたいですか?

私たちより下の世代の当事者が、社会・支援のあり方や自分たちの活動について、アイデアを出し合ったり実際に活動を始めたりしているので、プレゼンターをその方たちに総入れ替えするくらいのつもりで企画したい。個人的には、2015年11月29日(日)に同じ会場で。私は裏方に回ります。

3.もし、プレゼンターとして伝えきれなかったことがございましたら、お話しください。

「ひきこもり生活の質(QOL)を高める」ために、それぞれの特技者や職業者を登録し派遣するシステムを構築したい。また「“社会復帰への階段”のワンステップではない独立した居場所」や「生活・活動の場」などを加えた「“生きていくためのスロープ”」を1か所でも多く創出したい。

【他のプレゼンターの記事】
①岡本圭太さん
③石崎森人さん
④小林博和さん
⑤林恭子さん
⑥勝山実さん
⑦川初真吾さん
⑧恩田夏絵さん

ひきこもりUX会議公式サイト

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