2014年11月30日、東京都表参道にある東京ウィメンズプラザのホールで開催された「ひきこもりUX会議」。8人のプレゼンターを一人ひとつの記事で紹介し、多くの方にインタビューもさせていただきました。連載記事の第3弾は、石崎森人さんです。
※イベントの様子については、こちらの記事をご参照ください。

石崎森人さん

3.石崎森人さん(「不登校新聞」子ども若者編集部『ひきこもるキモチ』連載)

精神科通院歴13年という石崎さん。通院当時は、医者にかかることとカウンセリングを受けることしか思いつかず「支援があること」そのものを知ることができなかったそうです。
そこで、精神科・心療内科に支援のポスターを貼るという「シンプル」な提案を行いました。自身も、精神科クリニックに貼ってあったポスターを見たことがきっかけで「さまざまな支援機関を利用することができた」と言います。石崎さんが利用した支援機関は17。まさに「わらをもつかむ思い」だったと振り返ります。
病院にポスターを貼るという、誰でもできる方法。この行動ひとつで、支援者と当事者がつながることができるといいます。また「地域の医療ともつながってほしい」と話す石崎さんは、三鷹市を例にしたマップを用意。ある地点から5キロ圏内に、精神科・心療内科が約50ヶ所もあることを示しました。当事者の身近なところに、支援は用意されています。最後は「絶望的な気持ちで待合室にいる当事者が、ふと支援のポスターに気づいてくれたら」と締めました。

1.初めての「ひきこもりUX会議」の手応えはいかがでしたか?

このようにひき☆スタさんと、不登校新聞がつながれたように、今まで横のつながりのなかった団体同士がつながれたことに手応を感じています。

2.第2回「ひきこもりUX会議」がもし開かれるとしたら、どういったものにしたいですか?

テーマと対象者をより明確にしたものにしたいと思います。

3.もし、プレゼンターとして伝えきれなかったことがございましたら、お話しください。

私の講演の「病院に支援団体のポスターを貼る」という提案は、もっと支援団体が周知活動をして欲しいという思いが根本にあります。 今は多くの支援事業がありますが、多くの人には知られていない、というのが現状ではないでしょうか。私がそうであったように、当事者や家族が知らなければ、利用するきっかけもつかめないと思います。
そして、支援活動が広く周知される過程で、自ずと支援内容にたいして賛否両論が起こり、ようやく中身を深める議論が起こるのではないかと思います。
もしその一石を投じることが出来ましたら、とても幸いだと思います。

【他のプレゼンターの記事】
①岡本圭太さん
②丸山康彦さん
④小林博和さん
⑤林恭子さん
⑥勝山実さん
⑦川初真吾さん
⑧恩田夏絵さん

ひきこもりUX会議公式サイト

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