JR_Kamata

みなさんこんにちは~。ひき☆スタの星こゆるぎです。
去る2016年4月16日(土)、大田区産業プラザPiOで開催された「ひきこもりUXフェス」に行ってきました!おととし11月に行われた「ひきこもりUX会議」に続いての取材です。

それでは、ここで簡単に「ひきこもりUX会議」についてご紹介させていただきます。
「UX」とは、User experience(ユーザー・エクスペリエンス)の略称。ユーザー体験、利用者が体験することを意味しています。「ひきこもりUX会議」のメンバーは、不登校、ひきこもり、発達障がい等の当事者・経験者で構成されており、当事者たちにとって希望のある未来、誰かとつながり、したたかに生き抜く方法を提案しています。

そんな「ひきこもりUX会議」による今回のイベントは、まずタイトルが「会議」から「フェス」へ。そしてテーマが「生存戦略」となっています……。果たしてどんなイベントになるのでしょう?


来場者みんなが参加できた「生存戦略」を練るディスカッション

JR蒲田駅から歩いて15分ほど(最寄りは京浜急行「京急蒲田」駅。徒歩約3分で到着します)、イベントが行われる大田区産業プラザPiOに到着。この建物内の一角で、ひきこもり当事者たちの集う大型フェスが行われました!

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会場入り口に入ると、左手にはまさかの記念撮影コーナーが!!大型ポスターとともにパシャリ。

トークイベントの様子。右は精神科医/作曲家の泉谷閑示さん。左は聞き手の「ひきこもりUX会議」林恭子さん(ヒッキーネット/新ひきこもりについて考える会世話人)。泉谷さんのユーモア溢れる講演に、笑い声も起こっていました。

トークイベントの様子。右は精神科医/作曲家の泉谷閑示さん。左は聞き手の「ひきこもりUX会議」林恭子さん(ヒッキーネット/新ひきこもりについて考える会世話人)。泉谷さんのユーモア溢れる講演に、笑い声も起こっていました。



さて、ブースやトークイベントが行われているという大きな部屋へ入ってみると……。このガヤガヤ感!大変な熱気です!400人の来場者がイベントに参加されたそうです。
この日は支援団体など21ものブースが出展。その先には「交流スペース」と題し、椅子で内向きに丸く囲んだスペースが3ヶ所設けられていました。お酒を持ち寄って楽しく過ごしたり、真剣な議論を交わしたりととても賑わっていましたよ。ここで参加者の「生存戦略」が話し合われているのか……ふーむ。
そして最も奥では広いステージを使い、ゲストを招いてのトークイベントが4本行われました。トークイベント後に来場者と登壇者が直接話し合えるアフタートークでは、次々と質問が!当事者や家族が抱いている不安を、直に感じられたな~。
各トークイベントの内容については、以下のリンクにてテキストを近々掲載予定とのことです!
http://uxkaigi.wix.com/uxkaigi

※会場マップ、ブース一覧はこちらからご覧ください。
http://uxkaigi.wix.com/uxkaigi#!blank-7/h30ae

メイン会場が盛り上がりを見せる一方で、疲れてしまった、または体調を崩してしまった……。という方のために、「非交流スペース」という別室が用意されていました。部屋の中は壁向かいに長机と椅子が置かれ、自分だけの空間を持てるように配慮されています。自分も音が大きいところが苦手なので少し休ませてもらいましたよ。ふ~リラックス☆

※イベント会場の内外部の撮影は、プライバシーの情報が関わらないものに限らせていただきました。


「『生存戦略』というテーマにたどり着くのに1年かかった」 ――「ひきこもりUX会議」石井志昂さんへのインタビュー

すべてのスケジュールが終了し、安堵とウキウキの表情でお酒に手を伸ばした「ひきこもりUX会議」の石井志昂さん(不登校新聞編集長)にお話を伺いました!(一杯飲もうとしているところ、すみません!)

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――「ひきこもりUXフェス」のテーマを「生存戦略」と名付けたのは石井さんと伺いました。

石井:そうなんです。前回の「ひきこもりUX会議」は「支援」がテーマでしたが、今回は使いたくない言葉だったんです。当事者にとって「支援」というと、アレルギーがあるというか、「私たちは本当に支援が必要なのか」というとまどいがあったんですね。ひきこもっている人が、自分が人生の主体者だと考えていくときに、なんて言葉が当てはまるか考えていたら「生存戦略」という言葉がいいんじゃないかということで決まったんです。

――「生存」というと「親なきあとの生活」みたいな、背水の陣ともいえる「生き方」を連想していたのですが、お話を伺うとそういった守りではなく、自ら動いて攻めるイメージ。まさに「戦略」という言葉にピッタリですね。

石井:それもあると思うんですが、ひきこもりと接したことがない人は、ひきこもり支援を就労であったりとか、人生の成功であったりだとか、そういったものでひとくくりにしています。でも、そうではなくて、ひとつひとつ階段を登っていくように何か考えられないかなと思いました。

――今回設けた「交流スペース」は、大勢の人で賑わっていましたね?

石井:一番やりたかったのは、参加者が集まってトークセッションできる場をつくることだったんです。自分たちで「生存戦略」を練る時間をつくりたいし、いろんなブースから情報を得てもらいたいということもありました。その結果、私たちが思っていた以上にうまくいったなと思います。みんな人と話したいという気持ちがどこかにあるだろうと考えていたので、お互いに意見を出しあうことで盛り上がったんじゃないかなと思いますね。

――トークイベント中はみんな静かに聞いているんですけど、「アフタートーク」になるとたくさん意見が出ていたのでビックリしました。

石井:そうなんですよね。皆さん言いたいことがあるんだと思います!
ひきこもりでない人は、ひきこもりは支援される存在であり、自分で主体的に意見を持っていない人だと思っています。だから、誰もひきこもり当事者の話を聞いてくれないんですよね。でも、それはみんな同じことだから、みんなで生きていこう、という意思が感じられました。

――前回に続き、今回もイベント打ち合わせの様子を公式ブログにアップしていましたが、今回はどんな雰囲気で進んでいたのでしょう?

石井:ブレブレでした。すごくブレまくりましたね。「当事者には何が必要なんだ?」ということでブレまくって、今日に至ります。
もう「支援」という言葉は合わない。「プレゼンテーション」という言葉も合わない。そうしたら「生存戦略」なんじゃないか、ということになったんだけど、それを再現するためにどうしたらいいか分からず、ブレにブレながらここにきました。 ぼくらの方が「ブレブレのイベントに来てくれてありがたい!」と思っています。

――テーマを決めるのも苦労したんですね。

石井:1年かかりましたよ。本当に(笑)

――「支援」というテーマから脱却するのに時間がかかったということでしょうか?

石井:次のテーマを決める際にたくさんの話し合いがありました。何のためにイベントやるのかとか、何をしたいのかとか。そこでもちろんお互いの思いが出ますよね。新しいことをしたいとか、当事者の持っているニーズを入れたいとか。あるいは親の人、支援者の人にもっと来て欲しいとか。そのひとつひとつに対してお互いがお互いを否定しあい、肯定しあい、「で、結局何の話だっけ?」という風に、毎回打ち上げで話していました(笑)
でもおそらく、ひきこもりのことに関して何かしようとしている人たちは、みんなそうなっているはずなんですよ。前例がそれほどないし、確たるものがつくられてない。でも今日皆さんが集まってくれたように、ニーズはある。それをどうやってつなげようかっていうことをみんなが実験している段階です。そこにどっぷり浸かっているんです。


<リンク>
ひきこもりUXフェス公式サイト
【訊いてみた】不登校新聞編集長・石井志昂さんに訊いてみた【前編】
【訊いてみた】不登校新聞編集長・石井志昂さんに訊いてみた【後編】
【撮ってみた】不登校新聞石井編集長インタビュー【取材】
【イベント取材】「ひきこもりUX会議」で訊いてみた。【林恭子さん】


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