2018年2月25日、表参道にある東京ウィメンズプラザにて、ひきこもりUXフェスVol.2(主催:一般社団法人 ひきこもりUX会議)が行われました。ひきこもりUX会議は、これまでに女性のひきこもりの居場所「ひきこもりUX女子会」など、男性だけでなく女性にもフォーカスしたイベントを開催。この日もひきこもりUX女子会のプログラムが用意され68名が参加するなど、女性に配慮したスペースが随所に見られました。
メインホールでは、ひきこもりUX会議が2017年9月から12月にかけて行った「女性のひきこもり・生きづらさの実態調査 2017」に関するディスカッションを開催しました。 調査結果では、当事者の平均年齢が37.7歳、40代以上が約45%と、高年齢化の進行が浮き彫りに。さらに、既婚・パートナーの調査では既婚者が約25%を占めるなど、従来の男性を中心とした調査では明らかにならなかった実態が報告されました。
ひきこもりUX会議代表の林恭子さんは「ひきこもりの女性は高年齢化が進んでおり、30代までで区切ろうとする支援のあり方ではフォローできない。また、主婦や家事手伝いという名目に隠れた当事者もいることがわかり、こうした方々へも支援がつながるようコミットする必要があるのではないか」とコメント。
調査報告書を監修した社会学者の新雅史さんは、調査結果について「安心してコミュニケーションできる場の確保を求める声が多かった。就労に留まらない多様な支援が求められている」と分析しました。
「女性のひきこもり・生きづらさの実態調査 2017」報告書は、下記ページよりご覧いただけます。 http://blog.livedoor.jp/uxkaigi/archives/1070368772.html
メインホール以外でも、東京ウィメンズプラザの各スペースでさまざまなコンテンツが開かれていました。 誰でも休むことができるフリースペースでは、スタイリスト・吉澤智洋(ヨッシー)さんによるヘアアレンジ体験が登場。大勢の方が「心のスタイリング」を楽しんでいました。吉澤さんは「髪型やファッションを変えることで、気持ちが前向きになり自分に自信がつく」というコンセプトのもと、当事者の心の風通しをよくする活動に取り組んでいます。
吉澤さんが在籍している美容室「アブニール我孫子店」のサイト https://avenir1985.jp/abiko
今回イベントを主催した「ひきこもりUX会議」は、イベント後も定期的に「ひきこもり女子会」を各地で開催しています。イベント情報などは「ひきこもりUX会議」HP、SNSなどをご覧ください。 https://uxkaigi.jp/
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