> 今回は半現役ひきこもりのTさんへのチャットインタビューです。Tさんがひきこもり始めたきっかけや経緯を訊きました。
> Tさんのプロフィール:神奈川県出身、コーダー・ウェブデザイナー、アニメ・マンガ好き
――Tさんっていつから自宅警備なさってたですか?
19歳ぐらいからですね。大学在学中です。
――なるほど。何かきっかけがあったんでしょうか?
家庭でいろいろあって…それでちょっと言いづらいんですが、ウツっぽくなっちゃって
――うんうん。
1年ぐらい全く外に出れなくて、それからちょっとずつ活動しはじめた感じです。
――なるほど。よろしければ、ちょっとウツについてもお伺いしていいですか?
はい
――鬱病の症状は人によって結構さまざまですが、Tさんにはまずどんなことが起こりましたか?
ベッドからまったく起き上がれなくなって、不眠とかよりも、体のほうにきましたね、頭痛とかそういうので。あと、本とかが読めない…文字の音だけはわかっても、意味がわからないという…かなりの活字中毒なんで、これは怖かったです
――体に不調をきたしてからは、すぐに「鬱だ!」って気づきました?
いえ、全然気づかなくて…なんか変だなーってのからはじまって、1年ぐらいたってようやくメンタルクリニック行って、それでわかったというか
――おお!じゃ、外に出れるようになってからようやく病院に行けた→鬱でした、って感じですか。
そうですね
――Tさんはご家族のことがきっかけでひきこもられたとのことでしたが、うちにいるのはつらくなかったですか?
別に家族の誰かが嫌だったとかそういうのじゃないんで、あと他に居る場所もなかったので家にいました
――ご家族はひきこもり状態や、鬱という病気に対しどんな反応でしたか?
基本放置というか…どうしたらいいか分からなかったのと、まだ家がゴタゴタしてたので自分のことまでかまえなかったみたいです。鬱については理解してもらえて、そこは問題なかったです。メンタルクリニックでは最初に薬をドバッと出されました。もうびびるくらいの量。実はいまだに完治とはいかなくて…少量ですが薬飲んでます
――1年くらいのひきこもり生活のあと、ちょっとずつ外に出れるようになったのには理由がありますか?
家のゴタゴタが収まってきたというのはありますが、どっちかというとちょっと自然治癒?
――なるほど。ではひきこもり状態は1年経過後、どのように変化していったのでしょうか?
ちょっとずつ外には出られるようになって、でも大学には通えなくて辞めちゃって…なんか治療期間?みたいな感じでとらえてました。それから外には出られるひきこもりにクラスチェンジして(笑)、でもずっと外では動けなくて働いたりできず…
――クラスチェンジw
以前からやってたんですがPCの勉強を本格的にはじめたりしました。PC系ならひきこもったまま働けるかな?と思ってw あとはバイクであちこち周ってましたね
――「外に出られること」と、「外で働くこと」の間に、どんな壁を感じられましたか?
長時間動けるほど外には出られなくて、拘束時間に耐えられないってのと、なんか対人恐怖みたいなのが加わってて人前に出られなくなってたり・・・外に出られるっていっても、昼間は無理で夜とか早朝出ていってましたね。バイトとかもやってみたんですが、もう初日で耐えられなくてバックレたりという最悪なことをしていました
――対人恐怖は、人ごみとか電車とか不特定多数でもありましたか?
そうなんですよ、当時は電車とかバスに乗れなくなっててw 前はそんなことなかったのにーって、以前の自分と比べてみて凹んだりw
――PCの勉強は独学で始められたんですか?
学校とかにもいけなくなってたんで、独学ですね
――もともとPC好きとか?
趣味でPC好きでした。あとネット好きw
――ということはひきこもってる期間は主にしていたことは、やっぱインターネットで?
時期にもよるんですが、最初はネットすらできなくて。でも良くなってきたらネット漬け廃人になってましたねw他にやることなかったんで…
――ネットできない間は布団の住人だったと。
布団の住人w まさにそのとおりでした。1年ちょっとぐらい。
――ネット漬け廃人時代は主にネットで何見たり何してました?
掲示板とかいろいろ見てました。2ちゃんねるとかも少し。当時、ニコニコとか無かったんで、あったらそっち見てたかもしれませんね
――2ちゃん以外の掲示板って当時だとどこありました?
おっきなところじゃなくて、小さな個人でやってるような掲示板とかブログとか見てたんですよ。PC系とか音楽とかそういう趣味つながりのとこですね
――ネットで趣味関係のサイトをめぐることで、ひきこもり生活に変化はありましたか?
ひきこもりが悪化しましたw
――(wwww)出られなくなりましたですかー
出ることがなくなりましたねー。オフ会とか行ったこともあるんですが、なかなか合わない感じでした。ひきこもり始めて2年くらい経過した頃です
――そこから再び出られるようになるまで、何があって、どのくらい時間かかりました?
弟が見るに見かねたのか、アパート借りて一緒に住もうって言ってくれたんですよ
――ほう!
それで家庭内ひきこもりから、外でのひきこもりにクラスチェンジしてw
――(キタ!再クラスチェンジ!)
でもほとんど一人暮らしに近い生活になって、そうするとやっぱり生活するために外に出るようになって、その頃には鬱もだいぶ良くなってきました
――弟さんは学校かお仕事でうちに一緒にいらっしゃらなかった感じですか?
弟はほとんど実家に帰る感じで…一緒に住もうって言ってくれたのは出やすいような方便だったのかなーと思ってます
――なんと(笑)軽くだまされましたなw でもよかったなーって思いましたか?
思いましたね、ありがたかった
――兄弟愛だー(´∀`*)では最後に今日お話し下さったひきこもり時代に考えていたことを教えて下さい!
自分はもうダメぽ状態というか、終わったなって思ってました
――家族とか社会とかについては?
家族には感謝ですね。社会には…社会っていうと広すぎて曖昧なんでもっと小さい中でですが、取り残されてるなーって思ってました。
> ――ありがとうございました。今回はTさんのひきこもり話、ひきこもり開始から4年目くらいまで編をお伺いしました。
> 次回はこの続き、現在に至るまでのことをお話し頂こうと思います。