ひきこもりになってから生きていくためのお金のことや人間関係について考えることが多くなった。とりわけ自分の孤独について考えることが増えた。僕もお金のことや病気のことなど、解決すべき問題を抱えてるが、とりあえずは孤独である事それ自体で自分を恥じたり責めたり、苦しんだりすることはもうやめたいと思う。独りきりで孤独に過ごす時間を「人生の無駄」などと捉えたくない。
一般的には人間が豊かに過ごすためには豊かな人間関係が不可欠で、ずっと独りで過ごすということは何か病的な状態、「解決すべき問題」とみなされているような感じがある。
でも実は孤独というのはそれ自体として多くの豊かさを持ってるんじゃないかと思うようになった。思いつきで言ってるんでは無く、莫大な時間を孤独に過ごして、広義の「ひきこもり」になって、何かを成し遂げた人はたくさん居ると思う。
「孤独は悪い物ではない、むしろ豊かな精神生活のためには必要なものである」という立場で書かれた本も少なくない。
こういう主張を述べた人は今思いつくだけでHDソローやAストー、ショーペンハウアー、吉本隆明、中島義道と結構居る。
独りだからこそ出来ること、考えられることというのは、一般に思われているよりたくさんあるように思う。かと言って別に何かしらの「業績」に結実しなくても、孤独の時間をそれ自体豊かに過ごせれば素晴らしいと思う。
そうかと言って多くの人と豊かな関係を築くことの大切さを否定するつもりは少しも無いけど。孤独であることが、「豊かな人間関係」に匹敵するぐらいに豊かなものになりうるという可能性が開けて欲しいなと僕は思う。シニカルにならずに、卑屈にならずに。
孤独は素晴らしいよ!という内容の投稿を、人が集まるこのサイトに書き込んでるのは矛盾だ。これは僕の中に、いまだに「人との関係を断って孤独であるのは解決すべき問題だ」という意識が内在化してるからだ。まだ孤独に慣れ親しむよりも、疎外感や焦燥感、寂しさが勝っているからだ。僕はこの意識を解体し、自分の孤独を豊かに作り上げねばならない。今はまだその方法もわからず模索中だし、時間がかかりそうである
神奈川県 アホクサ(投稿日:2017年1月22日)