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生きがいについて 神谷美恵子

■苦しみのなかから、生きがいを仕立て直すプロセス

なんといっても生きがいについて一番正直なものは感情であろう。もし心の中にすべてを圧倒するような、強い、いきいきとした喜びが「腹の底から」、すなわち存在の根底から湧きあがったとしたら、これこそ生きがい感のもっともそぼくな形と考えてよかろう。

『生きがいについて』は精神科医神谷美恵子が、らいの患者達に出会った事で衝撃を受け、生きがいについて考えた事を、様々な角度からまとめた本である。

 らいの診断を受けた患者には、何のために生きるのか、何を大切に考えるべきかわからなくなり、それを考える判断基準すらわからなくなってしまう価値体系の崩壊を体験し、無意味な生に時間を空費しているという感覚を持つ人たちがいた。

生きがいは価値の基準が存在する事を前提とする。人は自分にあった価値体系を選びとっている。その価値体系が崩壊するとは恐ろしい体験だろう。

 そして、はみだものの意識を社会に持ってるため、社会に反発心や攻撃心を持ち、自暴自棄に陥り、自分の可能性に見切りをつけて、自殺、犯罪、嗜好やデカダンスに走る。著者は、それらの行為を耐え難い苦痛を紛らわすための「短絡反応」と言う。

 もし新しい生きがいを見いだしたいならば、「短絡反応」を抑えることから始めなければならず、抑える方法をプラトンの『国家論』から引用する
「不幸な時にはできるだけしずかにしてるのがいい。そして不満の感情はすべて抑えるほうがいい。というのは、こうした出来事のなかにどれだけの善いものと悪いものがふくまれているか、われわれには評価する事ができないからである。また同時に短気を起こしても何の助けにもならないからである。」    著者は生きがいを失った人には精神固有の世界が生まれやすいと言う。
 らいの患者で生き生きとしている人は文芸や宗教に生きがいを持っていた。
 そして表現する事が難しい神秘的な「変革体験」にいたり、新しい価値体系を獲得し生きがいを発見する。

 価値体系の崩壊から新しい価値体系の獲得のプロセスは、らいの患者だけの特有のものではなく、普遍性がある。深い苦しみの中にある人、価値体系の崩壊した世界に現在いる方程、この本から豊かなものを引き出せると思う。

宮城県 夏山(投稿日:2018年6月12日)

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