生きることは苦しい。だから、安全な立場で守りに入りたい。でも、それがどんなに幸せで充実したものであっても、それは人生のエピローグというものだ。
幸せを手に入れ、そのままの状態を死ぬまで維持したい。そのためには、人生に成功したい。誰にもケチをつけられる心配のない、非の打ち所がない幸せを手に入れ、それを手に入れたら、もちろん、それを手放すことは絶対に嫌だ。
人生に成功することは容易ではない。状況によっては不可能ですらある。でも、努力を続けることは、もう我慢の限界だ。そこで、とんでもないところで、そこを人生のゴールと定め守りに入る。親も子も先生も、社長も社員も恋人たちも、誰も彼もがだ。
人と人との争いは、すべて幸せをめぐる利権争いだ。今だかつて経済のためでない戦争など一度もない。そして経済のためには自分の立場を守らなくてはならない。ここまでは他の生き物と違わない。だけど人間は自分の価値観のために争う。心の中の領土を侵害するものは許せない。これも立場や経済につながってくるからかもしれない。
人生に成功の定義なんてない。人生にゴールなんてない。それでも、人生に目標を定め、このくらいでよかろうとゴールを設定するのは、本人の自由だ。ここをゴールと設定してみた。
「私は行けるところまでたどりついた。我が人生に一片の悔いなし。」
神奈川県 七転び